スタッフ談話

2022.3

「愛すればいいんだ」フッとそんなワードが、降りてきた、、、

70代 男性 非常勤


「愛すればいいんだ」フッとそんなワードが、降りてきた。母親が子供を愛するように、欲しいものを何でも与える溺愛の愛ではなく、子供の成長・素晴らしい未来を願う愛、時には叱り励まし育てる愛だ。ではその愛をどう伝えればいいんだ?そうだ、イソップ物語の「北風と太陽」。北風と太陽が旅人のマントをどちらが先に脱がすことができるか競争するあのお話し。北風はビュービューと風を吹き旅人のマントを吹き飛ばそうとするが、旅人は寒くてマントをしっかりとつかみ脱ごうとしない。太陽の番だ。太陽は暖かい日差しを投げかける。旅人は暑くなり、 自らマントを脱いでしまう。

8年前のこんな一連の思いがよみがえる。それまで40年勤めていた民間企業から地の星に入職し、初めての介護の世界。東証一部上場企業の建材メーカー経営企画室参与なんて肩書きは、な~んの役にもたたなかった。若い頃からスポーツで鍛えフルマラソンやトライアスロン、青森から和歌山までの海岸線を、テントを入れたリュックサックを背負い走ったことなど身体には自信があった。ところが本社勤務になり経営に携わるストレスからか53歳にしてガンを患い、初めて永いベッド生活の中で思ったこと、それは生きて帰ったら どんな形でもいいから直接人のお世話をし、人の喜ぶ顔が見たい。定年後、仕事という形で夢がかなった。かなったものの利用者支援に悩む毎日だった。支援は押し付けるものではなく自らやろうとする気持ちを尊重し、愛情を持って太陽のごとく暖かい日差しを注いでいくもの。悩みは救われた。

しか~し「太陽の思い通りにはさせないぞ」なんて最近の利・・・いや旅人が増え、つい母の愛がカミナリ親父の愛に!反省する今日この頃です。